君と過ごした嘘つき時間
『とにかく、今はそこから動かないで。
迎えに行くまで絶対よ?』
「え、でも…」
『分かった!?』
「は、はぃ」
─────ブチッ
別に、大丈夫って言いたかったのに
侑華の強気な言い方には逆らえない。
ってゆーか、
「はい」としか言い用がない。
とにかく私は
渋々待つことにした。
きっと侑華が迎えに
来てくれるだろうと思って。
それから数十分が経った頃…
背後に足音がした。
「侑華?」
振り向いた先にいたのは
5、6人程度のチャラそうな男子だった。