君と過ごした嘘つき時間
どーしよ…。
怖い。
ヤンキーなんて一番の苦手分野なのにぃ〜!
逃げないと…。
体は拒絶反応を起こすものの…
抵抗のしようがなくて
もう、どーすることも出来なくなった。
誰か…誰か助けて。
車に無理矢理乗せられる。
運転席に一人の青年が乗っていた。
車自体は黒で
少し大きめのワゴン車。
「はい、乗って乗ってー」
「ぃやっ!」
私は、目をぎゅっと瞑って…。
強引に車に乗せられて、
もう無理だと確信した時だった。
─────バンッ
「ぅわっΣ」
「兄貴…全員乗ったぜ。
早く車走らせて……って兄貴!?」