ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話








落ちかけて……?
いやいやいや!
落ちかけてねえ!!
この俺様が落ちるわけねえ!!!





「はぁ……」





駄目だ。
何やってんだろ、俺。
しばらく屋上でボーッとしていると、2時間目終了のチャイムが鳴った。
そろそろ行くか…と屋上を出る。
廊下を歩いていると、名前も知らない女子がわっと群がってくる。
どこから湧いて出てんだよって言いたくなるくらいいる。
邪魔だ。
果てしなく、邪魔だ。
歩けねえ。
勝手に腕組んでくるし、目の前に立ちはだかってなんか渡してくるし。
うぜえ。
と、思っているが。





「僕にくれるの?ありがとう」


「「「キャーーーー♡♡♡♡♡」」」





得意の"王子様スマイル"で対応。
もらえるもんはもらっとくし、こっちの方が先生たちの機嫌も取りやすい。
ニコニコ笑っときゃなんとかなるしな。








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