ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
そうして昼休み。
「雅紀、俺屋上行ってくるから」
「マジで〜!?じゃあ俺、恵美とたーべよ♪」
あー、はいはい。
お好きなようにどうぞ。
いつもの空き教室を出て屋上に向かう。
朝はあんなこと言ったけど、来るんだろうか?
なんやかんやで来なさそうな……
「って…」
なんで俺があいつの事考えてんだよ。
気にしすぎじゃね…?
いや、面白いオモチャを見つけたんだから、気にしてもおかしくないよな?
つまんねー毎日に刺激が欲しいだけであって、別にあいつに対して特別な感情なんか…
「あるわけねーだろ…」
屋上のドアの前でそう呟く。
俺はガチャっとドアノブをまわすと、勢いよくドアを開けた。