ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
「なっ…!?」
「てことで、お願いね?」
ここで"王子様スマイル"。
案の定、また慌てて俺から顔を背ける姫。
「……一個作るのも、二個作るのも一緒なので、仕方ありませんが作ります」
ほらきた。
「本当?姫、ありがとう♪」
俺がそう言って姫の頭を撫でると、彼女にははあからさまに顔を赤く染めた。
「さ、触らないでくださいっ!」
耳まで赤い姫の顔は、今まで一度も見たことがなくて。
「っ…」
不覚にもドキッてしてしまったことは、気のせいだと思った。