ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
今まで特定の彼女を作らなかった俺だけど、今回はマジでベタ惚れしてる。
親友(というより悪友?)の潤にも、
『ベタ惚れだな、きもちわる』
と言われたぐらいだ。
自分でもわかってる。
ビックリするぐらい、この子に惚れてるって。
抱き締めやすい背丈も、サラサラな髪も、赤く染まる頬も、透き通るような声も、キスしたくなる唇も、華奢な体も。
どれも、俺の心を掴んで、離さない。
「…雅紀くん?どうしたの?」
恵美の声に我に帰る。
無意識のうちに、恵美を見つめていた。
ほんと重症だな、俺……