ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
いつもより低い声。
一人称が、"僕"じゃなくて"俺"。
命令口調。
こんな彼、私、知らない━━━━━━
「…なーんちゃって」
「へ?」
「ビックリした?」
いつものキラキラした"王子様スマイル"で笑う石田潤。
優しい口調。
「冗談はやめてください」
演技だったのね……!!!
素晴らしい演技力!
俳優になれるわ!!!
さすがイケメン王子・石田潤!!
なんでもできるなんて……!!
「あぶねー…」
感心している私に、彼のそんなつぶやきは聞こえるはずがなかった。