ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
潤side
それから月日は流れ、二学期が始まった。
夏休みは特にすることもなく、たまーに雅紀と遊んだくらい。
って言っても、海に行ったりすると女が集まってうぜえから、雅紀の家に入り浸っただけ、だけどな。
雅紀は彼女としょっちゅう遊んでたみたいで、
『潤も姫とデートすれば?』
なんて言われて思わず殴った。
デート出来るならしてるっつうの。
…って、別に俺が"残念な姫"とデートしたいってわけじゃねえし。
ま、デートするにしろ?
姫の連絡先とか知らねえし。
なんて、言おうもんなら、
『恵美から聞いておいたよ☆』
とメモを俺に渡す始末。
それも、ニタニタと笑いながら。