ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
「おいし〜♡しあわせ〜♡」
「早く寝て治しなよ?」
「ん〜分かってるよ〜」
本当に分かってんのかな、ったく。
ゆっくりとプリンを食べる姫を見ながら、そういや前に王子と2人で歩いてるとこ見たっけ、と思い出す。
雅紀くんの反応からして、きっと王子は千佳のことが……
じゃあ、千佳はどう思ってるんだろ…?
「千佳?」
「ん?」
「…王子のこと、どう思ってるの?」
「ゲホッ……!?」
私の言葉にむせる千佳。
なんともまあ分かりやすい反応……
「ど、どう思ってるって……そりゃ、あのイケメン王子・石田潤だよ?お、お姫様抱っこされて、寝てる時に抱きしめられて、壁ドンまでされて惚れない人いないって!!そもそもあの容姿にクラっとしない人なんかいないって!!」
「……うん、で?」
「かっこいいし…かっこいいし…かっこいいし…………」
「え、かっこいいだけ?」
「え?それだけじゃないけど……本物の王子様みたいに優しいし?あ、別に私が本物の王子様見たことがあるわけじゃないけどね?」
分かってます。