ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話








「私のお弁当、いつも美味しいって言ってくれるし…プチトマト嫌いなとことか超可愛いし…♡嫌いなのにちゃんと食べてくれるし……って、いつもお弁当作ってるとか、今更だけどなんかカレカノっぽいよね!?いつも一緒にお弁当食べてるし…♡」


「うん、そうだね」


「石田潤は私の事どう思ってるのかなあ……」





話がズレた。
大幅にズレてしまった。
千佳の気持ち聞いてたはずなのに、最終的には王子が千佳のことどう思ってるのかってことに辿り着いちゃったし。





「石田潤から好きって言われたら…♡」





キャーー♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
っと黄色い声をあげる千佳。
そんな声に千佳ママが慌てて階段を駆け上がってくる。





「ち、千佳!?どうしたの!?」


「あ、千佳ママ。大丈夫です。いつもの妄想です」


「あら、もう…千佳ったら……」





誰に似たのかしら、って言う千佳ママに思わず苦笑い。
間違いなくあなたそっくりの娘ですよ。










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