ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
「だから断じてイケメン王子・石田潤の前では……!!」
いやいや。
「今も声に出してるけど?」
マジで声に出てないって思ってるわけ?
この後に及んで?
「は、恥ずかしすぎる……!!」
姫はそう言って、顔を両手で隠した。
「照れてんの?」
「て、照れてません」
「へ〜じゃあ、手どかしてよ」
「嫌です」
「やっぱ照れてんだ」
「照れてないです!」
「じゃあ手どかせるでしょ?」
「ああどかせるとも!!!!」
くだらない言い合いの末、俺の巧みな話術にのせられた姫は。