ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話







「…やっぱ赤いじゃん」





顔から手を離しましたとさ。
おしまい。





「キャー!」





俺にのせられた事に気付いた姫が、また隠そうとするから、俺は姫の両手を掴んだ。
片手で簡単に掴めるくらい、小さい姫の手。
こいつ、ほんと小せえな…
なんて無意識の内に姫を見ていたら。





「……こっち見ないで」





と、目を潤ませながら俺の視線から逃れようと顔を背ける。
なんだよ、こいつ。
どんだけ俺の中に入ってくんだよ。
ほんと、マジで……





「……可愛すぎんだろ」





気づけばそうつぶやいていた━━━━












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