ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
こんな言葉で落ちるなら、俺の友達スマイルでとっくに落ちてるのに。
…コイツの前だと調子狂う。
「そうですか」
姫はそう言って、俺の前から姿を消した。
「はぁ……」
何で俺、こんなに凹んでるんだ?
別に、いいじゃん。
生きてたら一人や二人くらい、俺のこと嫌いなヤツいるって。
なのに、何であんな"残念な姫"ごときで振り回されてるわけ?
「俺らしくねぇー」
誰もいない放課後の廊下に、俺の声だけが響いた。