ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
…いや。
ちょっと待って。
落ち着け。
落ち着くんだ、千佳。
私はいったん左側を向いて、深呼吸をする。
スーハー。スーハー。
よし。
オッケー。
もう一度右側を見ると……。
「……だよね」
状況は変わりなく、私の隣にイケメン王子・石田潤が寝ている。
はぁ…と、思わずため息をつく。
あ、別に、この状況が嫌なわけじゃないよ?
むしろ、その逆!!!
石田潤と一緒に寝られるなんて一生ないことだから、こんな時くらいしかないでしょ!?
だから、超嬉しい!!!
…んだけど。
こんなイケメンでパーフェクトな寝顔を前にして平静でいられるほど、私は普通じゃないんでね。
もう、ドキドキしすぎて心臓飛び出ちゃう!!!
やばい…。
普段通りなんて、無理。
今すぐにでも、叫びたい…!!