ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話
ブレザーのポケットに入っている携帯(何度も言うがガラケー)を取り出して開けると、『10:25』の数字が目に入る。
「…10時25分?」
…あれ?
授業始まるのが8時50分で、1時間目の終わりが9時40分でしょ?
2時間目の始まりが9時50分だから、今は2時間目の途中……!?
うそ!!!!!!
THE☆真面目ちゃんである私が、に、に、にににに2時間目もサボってる!?!?
誰か、ウソだと言って ───!!!!!!!!
……何度見てもその時間に変わりはない。
ようするに、THE☆真面目ちゃんである私が2時間サボってることになる。
大事なことなので、もう一度言うよ?
THE☆真面目ちゃんである私が2時間もサボってることになる。
うわああああああ…。
信じられない。
っていうか、私寝過ぎ!!
慌てて王子の手を振りほどこうとすると。
「んー…」
「っ!?」
グイッと引っ張られて、ベッドにダイブしたと思ったら、素早い速さでイケメン王子・石田潤が私に近づいてきた。