華ヒメゴト
頭が真っ白になる。
震えで力の入らなくなった手から束が床に散らばる。

テレビ見ている私、寝ている私、ケータイをいじってる私…入浴中も、勉強中も、着替えている時の私の沢山の写真達が床に散らばっている。

明らかに部屋の中から撮られた写真たち。

「嫌っ……なんで!?」


この部屋もキケンなんだ。

写真の中には裕美の部屋の写真もある。つまり、裕美の部屋も危ない。私はどこに逃げればいい?!

裕美に電話をかけても、留守番センターで繋がらない。「こんな時にっ…‼」腹が立ってケータイを怒り任せに投げた。



「うおっ!アブねーっ」


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