無垢なヴァンパイア
ギィ…
何十年も閉じられていた扉が開いた。
猫のように音もなく入ってきたのは双子。
その後を銀髪に薄紫の目を持つ男が入ってきた。
男は地下を見て驚いたように目を見張った。
こじんまりとした部屋。
入り口から数歩の所から薔薇のつたが張り巡らされていた。
男が見ている先には水晶の中にいる少女
がいた。
少女は水晶の中に立っている。
しかし、目は閉じられている。
水晶の周りには薔薇のツタが張り巡らされており、薔薇が所々に咲いていた。
美しい、青い薔薇が…。