無垢なヴァンパイア

パーティ



夕方になるとメイドが来て、あっという間に私を着替えさせた。


そして今、静かに車が止まった。


会場に着いたのだ。


ちなみに双子はお留守番。


少しでも私の正体がバレる可能性を低くするために。


美しく、強い双子の使い魔を従えているヴァンパイアは数少ないから。


しぶしぶだけど、双子は納得してくれた。


正装をしたカイが私をエスコートしてくれる。


カイは全身を黒にまとめていてよく似合っている。


カイはヴァンパイアじゃないのにとても綺麗。


一方私は光が当たるとキラキラと品良く光る光沢のあるドレスを着ている。


体にそってすっと流れるデザイン。


ドレスはとても綺麗だけど、似合うのかしら。


なんだかこれは美しすぎて私には不似合いな気がするの。


カイだって何も言ってくれなかったし。


< 22 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop