王子様の危険な恋愛領域
「えっ、ちょっと…!」
「先に帰ったりすんなよ。」
それだけ言うと、光琉はスタスタとコンビニの中へ入って行った。
なんなのよ、突然…。
買いたいものがあるなら、後で一人で買いに行けばいいじゃない…。
ツンと口を尖らせた。
光琉を置いて帰りたいけど、帰らないように念を押されちゃったからな…。
仕方ない、待つか…。
程なくして、ビニール袋を持った光琉が店内から出て来る。
一体、何を買ったんだろう…?
疑問に思っていた時、光琉が持っている袋を、私の目の前にスッと差し出した。
「紗姫、受け取れ。」
「えっ?」
どういうこと??
よく意味が分からず固まっていると、光琉は怪訝そうに私を見た。
「おい、早く受け取れよ。」
「う、うん…。」
光琉に急かされ、慌てて袋を受け取った私。
中を見た瞬間、目を見開いてしまった。