王子様の危険な恋愛領域

嫉妬

やってきた、球技大会当日。


捻挫で試合に参加できない私は、教室を出てグラウンドへと向かう。


理由は、もちろん…光琉の試合を観戦するためだ。


見に来い…って言われてるし、拒否禁止…とも言われた。


そこまで念押しされたら、応援しないわけにはいかないもんね…。


ゆっくりグラウンドにやって来ると…入り口付近に、たくさんの女の子たちの姿。


その視線の先には、光琉がいた。


もうすぐ試合が始まるらしく、自分のポジションについて、ウォーミングアップをしている光琉。


その姿に、女の子たちからは黄色い声が飛ぶ。


みんな、目がハートだ。


相変わらず、光琉の人気は凄まじいものがあるよなぁ…。


っていうか、かなりの人数の女子がいるけど、みんな…それぞれ試合があるはずなのに、ここで応援していて大丈夫なのかな…。


勝手に心配しながら、女の子たちの横を静かに通り過ぎる。


そして、グラウンドの周りに点々と置かれているベンチの一つに腰を下ろした。


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