王子様の危険な恋愛領域
「紗姫、ほら…行こうぜ?」
「えっと…」
ゆっくり立ち上がった私。
差し出された淳也の手をジッと見つめた。
どうしよう…。
クラス対抗の球技大会なわけだし、淳也たちの応援もしたい。
だけど、光琉からグラウンドでずっと観戦するように言われてるんだよね…。
その命令を破ったりしたら、後が怖い。
“女除けのために、ずっと彼女のフリし続けてもらう”なんて言われたら、それこそ最悪だ。
グラウンドで男の子たちと話している光琉をチラリと見た時だった。
「無愛想王子のこと、気になるのか?」
少し低くなった淳也の声。
淳也に視線を戻すと、怪訝そうに眉を寄せる姿が目に映った。
「あっ、気になるっていうか……今日はグラウンドにずっと居ろって光琉に言われてるから、ここから離れると後々…マズい気がして…」
「まさか、アイツに脅されてんのか?」
「お、脅されてるわけじゃないよ!!そうじゃないんだけど……」
口ごもる私を、淳也は真っ直ぐ見つめた。
「えっと…」
ゆっくり立ち上がった私。
差し出された淳也の手をジッと見つめた。
どうしよう…。
クラス対抗の球技大会なわけだし、淳也たちの応援もしたい。
だけど、光琉からグラウンドでずっと観戦するように言われてるんだよね…。
その命令を破ったりしたら、後が怖い。
“女除けのために、ずっと彼女のフリし続けてもらう”なんて言われたら、それこそ最悪だ。
グラウンドで男の子たちと話している光琉をチラリと見た時だった。
「無愛想王子のこと、気になるのか?」
少し低くなった淳也の声。
淳也に視線を戻すと、怪訝そうに眉を寄せる姿が目に映った。
「あっ、気になるっていうか……今日はグラウンドにずっと居ろって光琉に言われてるから、ここから離れると後々…マズい気がして…」
「まさか、アイツに脅されてんのか?」
「お、脅されてるわけじゃないよ!!そうじゃないんだけど……」
口ごもる私を、淳也は真っ直ぐ見つめた。