王子様の危険な恋愛領域

不意打ちキス

グラウンドで、ひたすらサッカーの試合を観戦することとなった今年の球技大会も、残すところ…あと一試合。


決勝戦のみとなった。


対戦するのは、光琉たちのクラスと3年生のクラス。


優勝がかかっている試合だけに、観戦しに来ている生徒もかなり多い。


その殆どは、女の子たちだ。


みんな、光琉目当てで来てるんだろうな…。


視線が光琉に注がれてるもんね…。


いつもながら、凄まじい人気っぷりだよなぁ…と感じながら、グラウンドにいる光琉に目を向けた。


今日は、一日…ずっと光琉と過ごしてたな…。


光琉がサッカーをしている時は、その姿を見ていたし、他のクラスが試合をしている時は、光琉が私の隣に来て、二人で観戦していた…。


もちろん、ここに居ろ…って言われてたから、お昼も一緒に食べたんだよね…。


こんなに光琉と一緒に居たことなんて、今までなかった。


これじゃあ、まるで…本当に付き合ってるみたいじゃない…私と光琉。


そう思った瞬間、ドクンッと心臓が跳ねた。


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