王子様の危険な恋愛領域
信じられない…。
女の子には興味のない光琉が、この格好に見惚れてたなんて…。
なんか…すごく意外。
キョトンとしていると、光琉は少し眉をしかめた。
「ただ、ちょっと露出が多いな…とは思うけど。」
「あ……」
そ、そうだよね…。
私だって…そう感じるぐらいだもん。
「ご、ごめんね。この格好で街中を歩いたら…周りの人が引くよね…。やっぱり、私…直ぐに着替えてくる!」
慌てて家に戻ろうとしたけれど、繋いでいた手を引っ張られて光琉の傍に引き寄せられた。
「いや、わざわざ着替えて来なくていい。」
「でも…」
「俺が言いたいのは、そういう意味じゃねぇから。」
「へ?」
「引く…っていうより、可愛過ぎて…他の男たちの視線がお前に集中しちまうだろ。あまり、俺以外の男には紗姫を見て欲しくねぇんだよ。」
頭をクシャクシャと掻く光琉。
照れくさそうな表情を浮かべていた。