王子様の危険な恋愛領域
何から食べようかな…。


ケーキ、プリン、クッキー、シュークリーム、エクレア…。


他にも様々なスイーツが並んでいる。


豊富な種類に、頬が緩んでいくのを感じた。


こんなにたくさんのスイーツを楽しめるなんて、すごく嬉しい…!


よしっ、まずは…チョコレートファウンテンからいってみよっと。


ブッフェ専用のお皿を手に持ち、大きなチョコレートの噴水にイチゴやバナナ、マシュマロをくぐらせる。


こういうのって、結構楽しいんだよね…。


内心、はしゃいでいると…


「えっ…!?」


突然…私が持っていたお皿を、誰かが横から取り上げる。


ビックリして隣に視線を向けると、そこには光琉が立っていた。


「ど、どうしたの…!?」


「俺が皿を持っていてやるから、紗姫はゆっくり選べよ。」


思わぬ言葉に瞬きを繰り返す。


「そ、そんな…わざわざお皿持ってもらわなくても大丈夫だよ?私、自分で持てるから…。」


重いものじゃないんだし…。


光琉からお皿を返してもらおうとして手を伸ばすけど、そのお皿を高々と上にあげられてしまった。

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