王子様の危険な恋愛領域
だ、誰か来た…!?
すぐに振り向くと、梨帆がニンマリと笑いながら私たちの方に歩いて来る姿が目に映り…
私は、アタフタしながら光琉から離れた。
「ふふ、お姉ちゃんたちのラブラブなところ、また目撃しちゃった~!外でも堂々とイチャついてるなんて、お姉ちゃん…結構大胆なんだね!」
「なっ、何言ってるのよ!」
声を弾ませる梨帆はニヤニヤしっぱなし。
その顔を見るだけで、恥ずかしさが最高潮になってしまった。
全く、朝といい…今といい…、梨帆ってばタイミング悪すぎだよ…。
ムッとしていると、光琉は私の肩に手を回して引き寄せた。
「ところで、君は買い物の帰り?」
梨帆に声を掛ける光琉。
もしかして、さりげなく話題を変えた?
っていうか、せっかく離れたのに…また体が触れ合ってるんですけてど!!
恥ずかしくて身じろいだ。
「はいっ、そうなんです!お母さんにおつかい頼まれちゃって。近くのスーパーに行って来たんです!」
「そっか。学校から帰って来るの、早かったんだな。」
「今日は部活がお休みだったので、いつもより早いんです!」
なんか、二人で平然と会話してる…。
特に、光琉…こんなに体が密着してるにも関わらず、自然過ぎるよ…。