王子様の危険な恋愛領域
「実は、叔母さん…おとといケガで入院したのよ。足を骨折したらしくて、しばらくは退院できないみたいなの。」


「えっ!?」


そ、そうなんだ…。


そんな大変な時に、泊まりに行けないよね…。


心の中で頷いた。


「それでね、梨帆は…お友達の家に泊まりに行くことになったのよ。」


「へぇ、そっか…。」


私も友達の家に泊まろうかな…。


でも、亜弓ちゃんの家…年の離れた小さな弟と妹がいて大変みたいだから、一週間も泊まりに行くのは迷惑だよなぁ…。


それなら……


「じゃあ、私…家で留守番するよ。その方が気が楽だし。」


別に誰かの家に泊まりに行かなくても、一週間ぐらい一人で普通に過ごせるもんね…。


そう言った途端、お母さんはフルフルと首を横に振った。


「ダメダメ!!いくら何でも、一週間…一人で過ごすのは危ないわよ!何かと物騒な世の中なんだから!」


「へ、平気だよ。ちゃんと鍵かけておけば大丈夫だってば!」


迫力ある視線に圧倒されつつ、反論する。


でも、お母さんはまた首を横に振った。






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