王子様の危険な恋愛領域

皆辻君の頬を叩いて、不満をぶつけた後。


清々しい気持ちで化学準備室に向かった私だったけど、先生からは“遅い”と怒られてしまった。


それから、しばらくグチグチと説教されるハメに。


おまけに、次の日までにやってくるように…と追加の課題を出される始末。


それまで、清々しかった私の気持ちは、一気に沈んだ。


家に帰って、追加の課題に取り組んだものの、もともと理数系が苦手な私。


かなり悪戦苦闘してしまい、終わったのは深夜。


その後も、なかなか寝付けず、結局…殆ど眠れないまま…朝を迎えてしまったのだ。


昨日は、散々な一日だったな…。


化学の課題は、もとを辿れば…前日の提出日に忘れてしまった自分の責任だから、仕方ないとして…。


皆辻君に会ったのは、かなり不運だった…。


あそこまで無愛想で冷たい人だったなんて…。


もうっ、昨日の一件を思い出すだけで、イライラしちゃう…。


皆辻君との出来事は忘れよう…。



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