王子様の危険な恋愛領域
「へ…?」


「紗姫、俺のこと…心配してるみたいだからさ。」


光琉の家に私が…!?


「だ、だけど…それはそれで大変でしょ?光琉の家族だって迷惑だろうし…。」


「いや、俺…一人暮らししてるから、別に誰も迷惑じゃねぇよ。」


ひ、一人暮らしだったの!?


まさかの事実にパチパチと瞬きを繰り返した。


「だから、俺の家に泊まりに来てもらっても、全く構わないけど?」


「えぇっ!」


そ、そんな展開になると思ってなかった…!


一人暮らしの光琉の家にお邪魔するなんて、余計に緊張が増すだけだよ…。


焦った私は、慌てて首を横に振った。


「そ、それは…ちょっと無理。光琉の家だと、私が変に緊張しそうだから…。」


「だったら、紗姫の家に俺が泊まる…ってことでOK?」


「でも、それだと光琉が大変なわけだし、こうなったら……」


“私一人で一週間乗り切るから大丈夫!”


そんな言葉を続けようとしたけれど、途中で光琉が私の唇に人差し指を押し当てた。


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