王子様の危険な恋愛領域
「えっ、うそっ…」


「王子が芹澤さんの家に一週間も泊まる…!?それって、同居ってことよね…?」


「芹澤さん、王子と直ぐに別れると思ってたのに、ショック過ぎるんだけど…!!」


女の子たちから、冷めた溜め息や言葉、鋭い視線が私に向けられる。


教室のみならず、廊下にいた女の子ですら、私の方をジロリと見ている始末だ。


「ちょっと、光琉!!」


「なんだよ。事実なんだから、別にいいだろ。」


よ、よくないっ…!!


光琉をキッと睨む。


他の女の子たちにバレたら大変な騒ぎになることは容易に想像つくでしょ?


だから、このことは内密にしておこうと思ってたのに…。


こんなにもアッサリと言葉にしちゃうなんて、有り得ないんですけど…。


「紗姫、無愛想王子の言ったこと…本当か?」


光琉を睨みながらググッと眉をしかめていると、淳也が呟くように口にする。


その顔は、とても驚いていた。


< 248 / 295 >

この作品をシェア

pagetop