王子様の危険な恋愛領域
「……………。」
あれから、麦茶を飲み終わって自分の部屋に戻って来た私。
服を着替えて、ベッドに体を埋めた。
いつも、余裕たっぷりで強気な光琉が…あんな風に言うなんて……。
それだけ、不安にさせてたんだ…。
“多分好き”っていう、私の言葉が…。
“多分”じゃなくて、本当に好きなんだって…すぐに言えていたら、こんなことにならなかったかもしれない…。
自分の気持ちをシッカリと自覚していたくせに、先延ばしにしてた。
結局、自分のことで頭いっぱいで、光琉が不安や焦りを感じていたことに、ちっとも気付けなかった…。
私のせいだ……。
溜め息を零しながら、膝を抱えて体を丸めた。
淳也の気持ちにも、光琉の気持ちにも…何も気付けないなんて…
最低だな、私…。
光琉の言う通り、本当…私って鈍いな。
鈍いにもほどがあるよ…。