王子様の危険な恋愛領域
真っ直ぐ見つめる光琉の眼差し。
ドクン…と心臓が跳ねる。
加速する鼓動を感じながら、思いきって口を開いた。
「私、光琉が好きっ…!」
「…………。」
「光琉のことが、大好きなの…。」
部屋に響きわたるほどの大きな声で想いを伝えた私。
言い終えた後の心臓は尋常じゃないほどドキドキしていた。
「紗姫…」
瞬きを繰り返す光琉。
とても驚いた表情を浮かべている。
む、無理もないか…。
話がある…って言っただけで、告白する…とは言ってなかったし…。
心の中で頷いていると、光琉は私の傍にゆっくりとやって来た。
「……ほんと?」
「うん…。本当だよ…。」
光琉の目をジッと見つめて頷く。
「ごめんね…。私、光琉に告白された日の夜…自分の気持ちと向き合って、光琉のこと…“多分”じゃなくて、本当に好きなんだ…って、ハッキリと自覚したの。」
「………。」
「だけど、いざ…光琉に告白しようとすると、ものすごく緊張しちゃって、言葉に出来なかった…。また次の機会に言おう…って思って逃げてたんだ…。伝えるの…遅くなって、本当にごめんね…。」
一粒の涙が、私の頬をつたった瞬間…光琉の手が背中に回り、一気に胸の中に引き寄せられた。