王子様の危険な恋愛領域
自分で口にしたことながら、すごく照れくさい…。


恋する気持ちって、伝える前は…緊張でドキドキするけど、伝えた後も…照れてドキドキするんだな…。


「ヤバい、俺…すげぇ幸せ感じる。」


光琉の頬が少し赤く染まっている。


嬉しそうな恥ずかしそうな、そんな表情。


「紗姫…。」


「ん?」


「もう一度、“好き”って言って?」


「えっ!?」


「まだ、ちゃんと実感出来てない自分がいてさ、もう一度…聞きたい。」


そんな優しい眼差しで言われたら、拒否なんか出来ないよ…。


ドキドキで少し震える唇を、ゆっくり開けた。


「……好き。」


「もう一度。」


「…好きっ、大好き。」


「…俺も、好き。」


私の唇に軽く触れた光琉の唇。


光琉は、とびきり温かい笑顔を浮かべながら私を見つめた。


「好きだよ、紗姫…。」


今後は深く口付けられる。


昨日の夜の強引なキスとは違う、とても甘くて優しいキス。


嬉しさで胸がいっぱいになり、涙が溢れた。

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