王子様の危険な恋愛領域
皆辻君の後ろ姿を冷ややかな眼差しで見ていた時…。
突然、後ろを振り返った皆辻君。
バチッと目が合ってしまい、私は慌てて視線を逸らした。
び、ビックリした…。
もしかして、視線を感じたのかな…。
目が合った瞬間…睨んでたような気がするし、“何見てんだよ”的な怒りが込められてたのかも…。
危ない、危ない…。
あまりジロジロと見過ぎないように気をつけなくちゃ…。
はぁ…と溜め息を零した。
ま、全く…
朝から心臓に悪いったらありゃしない…。
私は胸元を擦りながら、トボトボと校門の方へと再び歩き始めた。