王子様の危険な恋愛領域
「お前、俺の隣のクラスだったんだな。てっきり、年下だと思ってた。」
悪かったわね、童顔で…。
ムッとしながら、皆辻君を思いっきり睨みつけた。
「それで、何か用…?」
「用があるから、来たに決まってんだろ。」
ジリ…と私に近付く皆辻君。
なんで、近寄ってくるのよ…。
不服に感じながら、ゆっくりと後退りをして皆辻君から離れようとした私だったけど…
「おい、逃げるな。」
「ひゃっ……」
突然、皆辻君に腕を掴まれてグイッと引き寄せられてしまった。
フワッと漂う爽やかな香り。
切れ長の瞳が私を真っ直ぐ見ていた。