王子様の危険な恋愛領域
秘密の契約
『ほら、あの子よ!王子から告白された子!』
『えーっ、うそっ…かなり普通。』
『どう考えても王子と釣り合わないでしょ…。』
『だよね〜、有り得ない。』
「はぁ………。」
皆辻君から耳を疑うような言葉を掛けられた、お昼休み。
それから時間はあっという間に過ぎ、放課後になった。
教室の入り口には、他のクラスから私を見物しに来た女の子たちで、ごった返している。
放課後だけでなく、午後の授業の休み時間にも同じような光景が広がっていただけに、うんざりしている私がいた。
うぅ……。
まさか、こんなに反響があるなんて…。
今まで、こんなに注目されることなんてなかった私。
まるで、動物園の動物みたいな気分だ。