王子様の危険な恋愛領域
Sweet danger☆2
朝からの登場
ピピピッ…ピピピッ…
「ん……」
翌朝。
鳴り響く目覚まし時計の音で、ゆっくりと目を開けた私。
あくびをしながら時計を止めて、体を起こした。
もう朝かぁ…。
カーテンの隙間から差し込んでくる太陽の光。
眩しさに目を細めた。
いつもと変わらない穏やかな朝。
昨日の、皆辻君との出来事は全て夢なんじゃないか…と思ってしまう。
本当にそうだったら、いいのになぁ…なんて、のほほんと考えていた時だった。
「お姉ちゃん、お姉ちゃんっ!!」
私の部屋のドアが勢いよく開いたかと思うと、中学2年生の妹の梨帆(リホ)が、慌てた様子で中に入ってきた。
「ちょっと、梨帆!部屋に入る時はノックしてって、いつも言ってるでしょ!?」
「そんなこと言ってる場合じゃないってば!」
ベッド脇に駆け寄ってきた梨帆は、私の腕をガシッと掴んだ。
「ものすっごくカッコいい男の人が、お姉ちゃんのこと…迎えに来てるよ!」
「えっ……?」
「スタイルよくて顔も整っていて、王子様…っていう言葉が似合いそうな人!」
それって、まさか…。