王子様の危険な恋愛領域
何を訳の分からないことを言ってるんだ…この人。
眉間にシワが寄るのが自分でも分かった。
「ただ、体調の心配をしただけでしょ…。」
「…本当だろうな?」
「本当に決まってるじゃない。っていうか、何で疑うの?」
特に、疑われるようなことじゃないと思うんだけど…。
不審に思っていると、光琉は私に向けていた鋭い眼差しをフッと逸らした。
「いや、それならいい。」
「えっ…?」
「昼メシにするぞ。」
「う、うん…。」
ソファーの方にスタスタと歩いて行く光琉の姿を見ながら、大きく首を傾げた。
優貴君のことを口にした途端、不機嫌そうな顔するし、おまけに…変な疑いまでかけてくる始末…。
一体、なんなの…?
光琉の考えてることって、よく分からない…。