Samsara
「でも、あたしは 生まれ変わりなんですよね!?
百三十年前のリーゼルの…ッ!」
「そうですよ。
貴方は、あの時のリーゼルの生まれ変わりだ。」
「でも、普通の人間だったら
生まれ変わる事なんて出来ないんじゃ…」
「普通の人間じゃなかったら?
あの時のリーゼルは、治癒能力を使えたんですよ?
普通の人間だったら、できないでしょう?」
「まさか…っ!」
「百三十年前のリーゼルは、天使です。
天使だから、生まれ変わる事ができた。」
「でも、天使って 死んだりするんですか…?」
「…良い質問ですね。 天使は、死にませんよ。」
「だったら 何故、百三十年前のリーゼルは…!」
「罪を 犯したんですよ?
天使の仕事は、人間を守護する事。
それなのに、殺してしまった。
だから、神はリーゼルを消滅させた。」
「じゃあ、あたしは…っ」
「天使・リーゼルの生まれ変わりだ。
しかし、君は天使じゃない。」
「どうして、あたしは天使じゃないの…?」
「沢山の人間を殺した・天使の生まれ変わりですよ?
また、同じような事をするかもしれないじゃないですか。」