Samsara
「それにしても…」
リーゼルが その後黙っていた為、
死神は 口を開いた。
「リーゼル。とても良い名前ですね。」
「え…?」
リーゼルは、
死神が 言った言葉に対し、
少し頬を赤く染めた。
「おやおや、顔が赤いですよ?
熱でも あるんですか? それとも…」
死神は、彼女の瞳を見つめた。
「ち、違います! 暑いだけですから!」
「へぇ…。暑い、ねェ…?」
死神は、黒い笑みを浮かべた。
リーゼルの頬は、赤くなるばかり。
「…れ…かった…」
「え?」