危険BOY'Sにキスをして。

「ああ、ごめん。
 影が 薄くて、全く気付かなかったよ。」

黒峰、何言ってんの!?
そんなこと言ったら、怒られるに決まってんじ ゃん!

「あら そう? それは、影の薄い私の所為ね。」

…凄い。
優子、全然怒ってないし…。

「そうだね。 キミが、影が薄いのが いけないんだ。
 無視してしまうのも、その所為だよ。」

こいつは、また…っ!
どんだけ、周りに興味無いワケ!?

「それは、ごめんね? だったら…
 “おはよう♪黒峰くん!”これで良いかなっ ?」 

“どんなに可愛くても すぐに キレる女は、 男は 好きにならない。”
と、何処かで 聞いた事がある。

…しかし、優子は。

普通の人は、キレてしまうであろうところで、
満面な笑みをし、明るく返す。

この女…
“逆ハーレム” を 作るつもりか?
いや、尊敬はするけどさ。

…そう思っていると、黒峰は口を開いた。

「言っとくけど、俺はそんな手には かからないよ?
  だって、俺は…」

そして
あたしを自分の肩を寄せ、

「絵梨チャンしか目に入ってないから。」

恥ずかしすぎる台詞を真顔で言いやがった。
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