危険BOY'Sにキスをして。

「な…っ、何言ってんのよ、馬鹿!」

「絵梨チャン、ツンデレかい?」

何が “ツンデレかい?”だ!
アンタ相手に“デレ”なんかも、したくないし!

「アンタ、どんだけ妄想激しいのよ!?」

「嫌だなぁ…。想像、って言ってくれよ。」

うざい。
うざすぎる。

こんなのが生徒会長、だなんて…
ホント、無理!
生理的に、無理!!


(ガラガラ…)

「おはよう!」 「うっす!」 「おっはよー!」

何故か 一斉に、同じクラスの女子と男子が 教室に入ってきた。

あたしと 黒峰。
そして、優子。

奇妙と思われる
この組み合わせの3人が居る、この教室に…。

みんなが 席に着く中すれ違う、この瞬間。
あたしの耳元で、誰かが囁いた。

「とりあえず…
 忠告、したからね?」

誰かが、囁いた?
その“誰か”が 分かるのに、考える時間も必要無かった。

「優子…」

優子の言う、忠告。

“櫻井くんに 無駄に近づかないでね?”

貴方が、何を言おうと
あたしは、イツキに 近づくよ?

イツキが あたしと付き合っている限り。

彼のあたしに対する思いが
きちんと分かるまで…。
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