危険BOY'Sにキスをして。
「応援の練習まともにやってもらわなきゃ、凄く困るんだけど。
居るだけ邪魔、みたいな?」
「…ご、ごめん…」
「……」
ヨウの言う言葉に
今まで、凄くムカついてたりしたけど、
何も思わなくなった…。
好きだから、とかじゃない。
イツキが…
学校に来ないから。
寂しいだけ。
「アイツ…
明日は、来たら良いんだけどな。」
「…え!?」
イツキの事が嫌いなはずのヨウ…。
そんなヨウの言葉に
あたしは驚きを 隠せなかった。
「な、なんで…?」
「それは…」
ヨウは あたしの目の前に来て、
瞳を見つめてきた。
「アイツが居ない時のキミは…
寂しがってるから、だ。」
気付いてたんだね?
ヨウ…。
「アイツが居ないと、
キミは…無力だ。」
「ぇ…?」
「アイツが居ても 馬鹿で どんくさいのに
アイツが居ないから、もっと駄目になる。」
「……」
コイツ、殴って良いかな?
「アイツがキミの力になる、ってのは…
気に入らないけどな。」
「ヨウ…」
「だから、アイツには…
学校に来てもらわなきゃ困る。」
ヨウは、そう言って
あたしの頬に 軽く触れた。
「キミの寂しがる姿は…
見たくないからね。」