虹の橋


「おい、聞いてんの?」


「あっはいっ!聞いてます!鍵かりて参りますっ!」


ぼーっとしていた。廊下を小走りで行きながら、さっきの言葉が頭から離れなかった。



"…手、怪我してんだろ?"


それで荷物持っててくれたんだね…


不器用なだけで本当は優しいのかも


イチゴくん…



胸がやたらうるさいのは、きっと小走りだから…きっと。


急いで階段を駆けおりた。




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