シンデレラのSweetなお時間
頭を上げる私に、澤村主任はこちらを真っ直ぐに見る。
「お前が思っているほど、俺はいちいち怒りも考えもしていない」
「へ?」
「この顔のせいか神経質そうだとか怖いとよく言われるが、細かいことは気にならない方だ。それにお前がドジなのはよく知っている。全て予想の範囲内だ」
「ほ…本当ですか…」
「まぁ、ビンタがあれほど力強いのは予想外だったが」
「うっ!」
全く容赦無く叩いちゃったから…!
気まずく苦い顔になる私に、不意にその手はぽんぽんと頭を撫でる。
「だから、気にするな」
「……」
「寧ろモデルもやって貰えてこんな美味い飯も作ってくれて、感謝している」
「……、」