シンデレラのSweetなお時間
「っ〜…」
「…大丈夫か?」
「は…はい…何のご用でしょう…」
じんじんと痛む頭をさすりながら机の下からのそのそと出ると、そこには『5番』と書かれたシールの貼ってあるファイルを持った澤村主任の姿。
「すまない、俺の見落としでファイルはあった」
「本当ですか?よかったです…」
…って、あれ?
もしかして、私があそこから抜け出す理由を作ってくれた?
(…考えすぎ、かな)
立ち上がりスカートについたホコリをパンパンッとはたく私に、その手はそっと伸ばされる。
「…?」
「ホコリ、すごいな」
そして、髪を撫でるようにホコリを払う。