シンデレラのSweetなお時間



「っ〜…」

「…大丈夫か?」

「は…はい…何のご用でしょう…」



じんじんと痛む頭をさすりながら机の下からのそのそと出ると、そこには『5番』と書かれたシールの貼ってあるファイルを持った澤村主任の姿。



「すまない、俺の見落としでファイルはあった」

「本当ですか?よかったです…」



…って、あれ?

もしかして、私があそこから抜け出す理由を作ってくれた?



(…考えすぎ、かな)



立ち上がりスカートについたホコリをパンパンッとはたく私に、その手はそっと伸ばされる。



「…?」

「ホコリ、すごいな」



そして、髪を撫でるようにホコリを払う。



< 118 / 273 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop