シンデレラのSweetなお時間
「あ…あと、会社の外で会う時は名前でいい」
「?名前…ですか?」
「街中で『澤村主任』は恥ずかしい」
「……」
声にしたら、きっと急速に縮まる距離
その変化すらも、怖くはない。
「…はい、玲二さん」
「…行くぞ」
また溢れだす気持ち。
優しい、温かい、愛おしい
とどまることを知らない想い。
さっき私は『きっといる』、そう言ったけれど、それはきっとなんかじゃない。
ここにいる。
あなたをもっと知りたい、理解したい、触れたい。
あわよくば自分が、あなたの手を取る存在でいたい。
そんな願いを抱く私が、いる。