シンデレラのSweetなお時間





『澤村主任も行きません?安藤さんの励まし会』

『いや、俺は…』





一瞬断ろうとも思った。だが、少しでも打ち解けることが出来ればモデルの話も近付くかもしれない。

そう、正直計算をして参加した…が。





『うっ、ぐすっ…うぅ〜…』

『……』





酔っ払い泣き崩れる彼女の前ではすでに打ち解けることや計算など吹っ飛んでおり、そもそも女性に泣かれるということ自体が苦手で困惑しやすい俺は、宥めることに必死だった。

けれど





『こんな自分が大嫌いです』





そう泣いていた彼女

変わりたいと願う彼女



その姿を見て、直感した。

下手な言葉も計算もいらない

その心に直接訴えれば、きっと彼女は頷いてくれる



一歩踏み出す勇気があれば、彼女はきっと変わるはずだと。




< 188 / 273 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop