シンデレラのSweetなお時間
「…安藤、追加でこれも頼んだ」
「あ…はい、」
そんな先輩の言葉にも一切揺らがず、玲二さんは席を立ち私へ紙を一枚手渡しそのままの足でオフィスを出る。
(…あれ、)
受け取った入力データの書いてある用紙。その右端には貼り付けられた小さな水色の付箋
「…?」
そこには丁寧な彼の字で『明日撮影。18:30までにスタジオ集合』と書いてある。
「……」
私が会話を拒んでいることを分かってか、直接ではなくこうして文字で伝えてくれたのだろう
(…その親切心が、また痛い)
優しさが
チクリと胸を刺す