シンデレラのSweetなお時間
ービターン!
「いたた…」
思い切り転び痛む膝に、ヨロヨロと立ち上がる…が、つい先程までにぎわっていたはずのその場はシーンと静まり返っている。
(…?)
何事かと顔を上げればそこには
頭からお茶をかぶった、澤村主任の姿…
「……」
「……」
「……」
無言、無表情のままの主任に、それを見てはどうしていいかわからず固まる先輩たち。
その光景に、全身の血の気がサーッと引いていくのがわかった。
(…ま、まずい…)
名誉挽回するつもりが…や…やってしまったーーー!!!
「…安藤」
「はっはいい!!」
「ちょっと来い」
「……」
そう言っては静かに席を立ちオフィスを出て行く彼に、私は嫌な汗をかきながらついて行く。
「やっちゃったな…安藤」
「シメられるな…」
「どんまい安藤…」
「……」
哀れむような先輩たちの声を、背中で聞きながら。