シンデレラのSweetなお時間
「…頭を上げろ」
「…?」
ところがその声は怒ることなく、いつも通りの声色で私の頭を上げさせる。
「どんなことでも、するんだな」
「へ?あ、はい…頑張ります、けど…」
「…そうか。ならば丁度いい」
「???」
そして胸元から手帳を取り出し何かをスラスラと書くと、バリッと切り離してこちらへ手渡した。
「…?」
「今日仕事が終わったらこの場所へ来い。俺も仕事が終わり次第向かう」
「?これは…」
「くれぐれも他の奴らには内密にするように。仕事へ戻るぞ」
「え??あの、さっきの件…」
主任は言うだけ言うと、私の言葉を聞くことなくスタスタと会議室を出て行ってしまった。